岩手県の友人から毎月、「おかげさま」という手づくり新聞と二ユーモラル」という冊子が送られてきます。その中でのいい話です。
ある荒れた中学校で水泳大会が開かれました。選手を選ぶのに番長ともいえる生徒が「A子がいい」と言いました。A子ちゃんは体に障害を持っていました。番長が怖かったので反対の声は上がりませんでした。
水泳大会当日、A子ちゃんは水しぶきをあげて飛び込みました。しかし、なかなか前に進みません。その姿が滑稽に見えたのか、プールサイドの生徒達は声を上げてはやし立てます。その時一人のおじさんが、何も言わず、着のみ着のままでプールに飛び込みました。
バチャバチャやっているA子ちゃんと一緒に泳ぎながらおじさんは「腹立つねえ、でも自分で泳げよ」A子ちゃんが沈んでしまわないようにエスコートしながらも、手を出すことはしませんでした。必死で泳ぐA子ちゃん、服のまま寄り添って泳ぐおじさん。その光景に生徒達はいつしかシーンとなり、ついであちこちから声が上がりはじめました。
「がんばれ、A子」「がんばれ、A子」その声はやがて大合唱になりました。全校生徒のエールのなかA子ちやんは25メートルを泳ぎ切り、おじさんと抱き合って泣きました。おじさんは校長先生でした。それ以来、教室のガラスが割られなくなったそうです。 |